
人間は物語の追体験が大好き。
子供の頃からおままごとをしたりヒーローになりきって、大人になっても漫画や映画、YoutubeやTikTokで誰かの物語を追いかける。
不思議ですねぇ。
そして多くの人は自覚していませんが、大多数の人間は自分の物語や自分の言葉というものを持っていません。自分の人生に他人の物語を投影させてそれを再生してるだけ。
自ら人生を切り拓いてきた人を除けば、一生をかけてどこかで聞いたようなセリフ、どこかで見たような動きを繰り返して生きていきます。
これまで何度か書いていますが、人間は社会性の動物なので集団から嫌われたら生きていけません。なので突拍子もない言動をするよりも、ゲームに登場するNPCのように決まった思考と行動のパターンを繰り返した方が安全に集団の中で生きていくことができます。
清潔感があり仕立ての良いスーツを着ている人が社長ですと肩書を名乗れば、既に知っている社長のイメージにフィットするので「この人は信頼できる」と感じてもらえます。
逆にタトゥーだらけでボロボロの服を着た人が社長ですと肩書を名乗れば、既に知っている社長のイメージとは違うので「この人は怪しい」となります。
しかしこの判断は相手のことを全く見ておらず、既に知っているパターンに一致するイメージが正しい、そこから外れたものは間違いという、目の前にある真実を無視した非常に自己中心的な考えです。基本的に現代の人間の大多数はこの考えが主流なので、新しいものを作る人への風当たりが強いのも納得です。
子供の頃は芸人さんの一発ギャグを真似すれば面白いとされ、大人になれば人気の女優さんと同じファッションをすればオシャレと認められるのも同じ現象ですね。
と考えていくと、それを逆手に取れば人から気に入られるのは簡単。人々が思い描く良いイメージに沿ってキャラクター、組織、商品を作れば良いだけ。他人が作った良い感じの物語に100%乗っかれば世間から認めらます。
ただそれをやるには人々がどんな物語を良いと考えているかを知らなければなりませんが、普段から無知の知を自覚し、心を磨いておけば何も難しいことではありません。
人は自分が一度認めたものを否定するのが苦手(それまでの自分を否定することになるから)なので、一度認められればそこから少し外れたことをやっても応援してもらえます。
このプロセスを省いて始めから一方的に自分の物語を他人に押し付ける人は、よほど魅力的な人生を歩んでいない限り上手くいきません。
皆さんの周りにいる上手くいってる人と上手くいっていない人をよく観察してみると、よくわかると思います。
まずは相手が知ってる物語に乗っかり、後から自分独自の物語を提示する。これが基本。
「最初は嘘をつけってこと?」と思うかもしれませんが、そうです。
そもそもこれまで色んな物語に乗っかって人生を生きてきてるので、今さらもう1つ物語に乗っかったところで特に何も起こりません。むしろ「他人の物語に乗っかるのはこれが最後。これから先は自分で物語を作っていく」と覚悟が決まれば最高じゃないでしょうか🦉


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